2012年11月28日水曜日

November 26th( Monday ) the letter


毎日氷点下のEdmonton。でも青空が見えるととても気持ちがいいです。

雪が降ると家に閉じこもりがちになりそうですが、私たちは家と近所の家々の雪かき

とシニアセンターのボランティア活動で家から出がちの生活です。

そして最近、2人とも体調を崩してしまいました。親方は食あたり、そしてgirlは

ストレス性の体調不良。家で休んで、しばらくしてまた外に出ての繰り返しをしていた

らついにダウンしてしまいました。


ストレスの原因は、11月に入ってからたて続きに心無い言葉を何の理由もなしに

他人から突きつけられたこと。とくにある程度の社会的な立場のある女性2人が

私girlに何の前置きもなく、私の人権を否定するような言葉を他の皆さんの前で

言ってきたので、びっくりでした。そして周りも当然びっくり。

周りが間に入って理由を聞こうとしても言った本人は「言っていない」の一点張りで、

もう道徳や正論でも話ができない。そして私にはなんの理由も見つからないので、

結果的にいったら、彼らの欲求不満と被害妄想の対象になっていたような感じです。

周りの皆さんも動揺や私への同情が積もり、謝らない本人の代わりに謝ってくれ

ましたが、何で私が攻撃の対象になったのかわからず腑に落ちない状態が続いた

結果、心身とも体調を崩してしまいました。

正直、理由なしに人から非難されるのは、本当につらいです。とくに暴言は避けよう

がないので、ひどく心に突き刺さります。できるなら人としてこんなことを誰もしてほし

くないです。


そしてこんな悲しいときは、日本の味が恋しくなります。寿司とか焼肉とかじゃなくて、

煮物とかきんぴらごぼうや豆を甘く煮た母親の手料理が食べたいです。母の料理は

安心して食べられるというか、胃の中から元気が湧き上がってくるような感じです。

そう思いながら、弱よわしく、乾燥ごぼうとしいたけをお湯でもどして、鶏肉と一緒に

ダシと煮込み、girlなりの日本の味を作っていると、ピンポーンとドアのベルが鳴っ

た。親方がドアを開けると、なんと富山の母からの小包が送られてきました。

母が送ってくるものは相変わらずいつも絶妙なタイミングです。


 
中身を開けると、手作りの干し柿と富山の写真の切り抜き(新聞記事の)が入って

いました。そしてびっくりしたのは、厄除けのお札も入っていたこと。

なんと私は知らないうちに前厄を迎えていたそうで、母親が代わりに神社で私の

厄払いに行ってきて、お札をもらってきたそう。

親方も私もそれを聞いた瞬間、頭が急にスッキリしたというか、この立て続けに起こ

った暴言事件に巻き込まれた原因がちょっと納得できた感じでした。


それにしても単純に厄年だけが原因とも言えず、今回の暴言事件を通して、人として

絶対にしてはいけないこと、感情に任せて人の心を軽く考えてはいけないことを

改めて学ばせてもらいました。そして必死になって守ってくれた親方と周りの皆さん

の優しさと暖かさに深い感謝です。そしてこんな事実を知らない母にも不思議な

タイミングで励まされました。



少し元気になったgirlのこれからの仕事は、storytellerになって、まわり中に彼らの

やった愚かさを暴露させていただきます。それは冗談として、人に心の痛みを伝えて

いくことはこれから暴言や暴力をなくす一助になればいいなと思います。





最後に、つい数週間前に親方とメトロシアターで無料の上映会があったので、参加

してきました。タイトルは「happy」。世界中の国々の人たちの生活をドキュメンタリー

で紹介して「幸せとは何か」と考えさせてくれる面白い映画でした。もちろん、Japanも

入っていましたよ。



今年もあと少しですが、来年もこれからも Peace on Earth!!









2012年11月13日火曜日

November 4th (Sunday) my best movie

Edmontonはすっかり冬になりました。

今年は序盤から雪が多く、一日に3回、家の周りの除雪をしています。ここでは、

家の前の歩道の除雪は義務になっていることや少しの雪でも翌朝には氷になって

とても危ないので、こまめに掃除しています。といっても、ご近所さんのジョーや

レニーーとタッグを組んで、お互いに気がついたときにやっているので、いろいろと助

けてもらって感謝しています。

話はかわり、メトロシアターで映画を見てきました。世界中の名作を紹介している

この小さな映画館はgirlが昔好きだった富山松竹の映画館を思い出させてくれ

ます。



今回見てきた「Beasts of the Southen wild」という映画はgirlにとってとても感動的

な名作でした。なので、ストーリーの内容について少し紹介したいと思います。

舞台はどこの国かわかりませんが、大自然に囲まれた森の中で生き物たちの

生と死が間近に感じさせられる場所。主人公はハッシュパピーという名前の5歳くら

いの女の子で今より幼い頃に母親と生き別れてから父親と同じコミュニティーに暮ら

す大人たちの中で育つ。不思議なことに彼女には子供に見られるような感情の抑揚

がない。家が一夜の大雨で崩壊しそうになっても泣かないし、これから食べるものが

ないという不安に直面してもただ冷静に大人たちを見ている。病魔に冒されて余命

わずかな父親がそんなハッシュパピーに生きること、surviveしていくことを不器用

ながら伝えていくが、当のハッシュパピーは自分の命にはあまり関心がないくらい

反応が乏しい。まるで生き別れた母親の面影と空想の中で生きているかのように

現実で起きていることに対して恐怖や動揺をあまり見せない。クライマックスでは、

大切な人の死に直面してハッシュパピーが映画の中ではじめて感情を見せた。

その瞬間、girlは涙してしまいました。

やや空想的な映像もありましたが、ハッシュパピーのような子供たちがたくましく、

生と死に向き合って生活している場所が世界に必ずあると思います。そんな力強い

印象を与えてくれたこの映画に出会えたことに感謝です。私たちもこれから厳しい

寒さを向かえるこの環境でsurviveしていくことを習わなきゃです。



2012年11月5日月曜日

October 31st (Wednesday) Halloween experience



10月31日はハロウィンの日。私たちのご近所を見渡せば、入り口にカボチャや

ゴーストの飾りつけが大なり小なりと見られ、欠かせない年間行事のひとつと

して意識されているのを感じます。

去年は私たちがボランティアをしているシニアセンターでハロウィンパーティと

いうのがあり、シニア達がそれぞれのcreativeなコスチュームで参加していたのに

は、日本とは違う新鮮さがあり驚きました。子供も大人も仮装することで、エネルギー

が湧き上がるというか、心を明るくさせてくれます。

そして、ハロウィンのハイライトといえば、子供達が家を回って、treat(お菓子)を

もらうこと。今年は初めて子供達にお菓子をあげようと準備をしていた親方とgirl。

しかし、訪問してきた子供をどう接待していいのかわからず、友人のキャサリンに

聞いてみた。キャサリンは、私たちと同じようにシニアセンターでボランティアをして

おり、年齢は私たちの母親と同じくらいの世代だ。彼女がくれたアドバイスは、

子供達はきっと何かに変装してくるから、「あなたはだぁれ(who are you?)」と聞いて

みたり、コスチュームについて質問したらいい。

子供達が来るのは夕食時なので、電気をつけて家の前を明るくしておく。そして変装

した子供達は視界がいつもより狭くなるので、家の前に危険になるものは置かない

ようにする。

参考になるアドバイスをくれたキャサリンに感謝です。そんな彼女の住むエリアには

子供が100人近く住んでいるそうで、小さな一口チョコをみんなに渡す予定だそう。

けど、キャサリンは「ハロウィンは年々、産業化されてきて寂しい。私たちの子供の

時代は、物もあまりなかったが、その代わりに近所の大人たちが手作りの焼き菓子

を作ってくれたり、温かみがあった」と振り返る。しかし、手作りの習慣は無くなりつつ

もあるも、「ハロウィンの文化は今も自分達とneighbour(ご近所)との繋がりを保つ

いい機会だ」と話すキャサリン。



さてさて、家に帰りそわそわしながら子供達の訪問をひたすら待つ。残念なことに

この夜も粉雪が降っていた。こんな悪天候な中、来てくれるのかと親方がカーテンの

隙間から外を何回もチェックしにいったりと落ち着かない。何だか子供達以上に

私たちがエキサイトしている気がする。そして7時を回ったころ、親方が「来たー!!」と

大きな声で叫び上がる。



外を見ると、確かに暗闇の中、仮装した小さな集団が歩いている。お向かいの家を

訪問して、次はいよいよ我が家に来るのかと、鼓動が激しくなりながら見ていたら、

あっけなくスルーされた。親方はガクッとしながら、椅子に座ってうなだれる。

あきらめて夕食の支度をするgirl。そして数分後、ピンポーンとチャイムがなり、

親方は飛び上がって準備していたお菓子を慌てて探す。

ばたばたしながら、ドアを開けるとそこには、小さな小さな子供達5人が玄関の前に

立っていた。子供達はまだ保育園くらいの年代なのか、後ろには保護者たちも一緒

だったが、子供達は寒さと疲れからか顔にはびっくりするほど表情はなく、ただお菓

子を入れる袋を私たちに差し出している。こんな寒さじゃあまり引き止めるのも申し

訳なく感じた私たちは彼らに「Thank you for coming」と言ってお菓子を渡す。



子供達の中には私の描いた絵を見て笑顔を見せてくれた子もいてよかった。

その後は何人か元気な子供達もやって来て(親同伴で)、準備していたお菓子も売り

切れました。

なんだか嵐が通り過ぎたような慌しい時間でした。そんなはじめてのハロウィンを体

験した感想は、とりあえずほっとしました。私たちも慣れるまで時間はかかりそうです

が、いい体験ができたことに感謝です。