2013年2月3日日曜日

February 1st ( Saturday) The black history month

 
 
毎年2月は「Black history」について考える運動が北米中で行われている。
 
Edmontonでもその歴史を勉強するイベントが様々なところで催されているので、
 
私達も参加してきました。今から100年以上前まで、黒人が奴隷としてアフリカから
 
アメリカ大陸に連れてこられてきた歴史があった。それより前には数百年に渡って
 
長く、深刻な奴隷制度が続いていた。奴隷制度が廃止された100年前から現在まで
 
私達が住む世界はどのように変わったのか?肌の色や生まれた場所に関係なく、
 
人々の間に平穏や思いやりがあるのか?というのが、最大のテーマであった
 
「MAAFA」というアフリカを背景にもつ方達の団体のイベントに参加してきました。
 
 
何といってもリズムがとても心地いい。イベントの半分はアフリカの民謡やスチール
 
ドラム、ダンス、ゴスペルの合唱もあり、無意識に身体が踊りだし、観客全員が彼ら
 
の空気に引き込まれていた。私はkokopelliというアフリカの民謡を歌う合唱団が
 
踊りながら歌っているのを見ていると、まるでアフリカの大草原の上で槍をもって
 
狩りに出かけに行くようなイメージが思い浮び、心がワクワクと熱くなった。
 
 
このイベントを教えてくれたトニーも音楽やダンスを楽しんでいた。黒人のトニーは、
 
イギリスで生まれて、ジャマイカで育ち、現在はカナダに暮らしているという多様な人
 
生を歩んできた人。私達が参加しているドラマクラブが縁でトニーと知り合ったが、
 
彼はいつも独特な陽気な雰囲気で誰に対しても笑顔で気さくに話している。そんな
 
トニーが去年の2月にブラックヒストリーについてメンバーに話をしてくれた。
 
彼の祖先がアフリカからアメリカに連れてこられたことや、トニーが子供の頃に聞い
 
た「何人もの奴隷として捕まった子供たちが真っ暗闇の夜中に星の光を手がかりに
 
して必死に逃亡した」という話を私たちに教えてくれた。全員が逃げられたわけでは
 
なく、途中で捕まった子や亡くなってしまった子もいた。とても悲しいが、トニーが私達
 
にその実際にあった話をしてくれたことは、私にとってブラックヒストリーをもっと知り
 
たいという興味を沸き起こさせてくれた。
 
 
イベントの話に戻りますが、大学教授のリサーチによると、人種による偏見や人々の
 
意識の壁は今も深刻な問題で、精神的な恐怖や自信の喪失に悩まされている黒人
 
が多いという。移民の国のカナダでも、理由もなく仕事を失う黒人が少なくないという
 
事実があるそう。そうなると仕事を選ぶ機会も狭くなり、地位の格差が生まれ、結果
 
的に現代の社会においても奴隷制度と変わらないという問題が今も続いている。
 
きっとこんな社会を変える1番大きなきっかけは一人ひとりの心の中にあるのだと思
 
います。イベントの最後に話をしてくれたアフリカン教会の牧師さんの言葉はとても
 
力強かった。
 
 
「私達人類は歴史の中で3つの階段を登ってきた。1段目は、社会を変えるために
 
立ち上がり、みんなで歩き出したこと、2段目は歴史の間違いを認め、二度と繰り返
 
えさないように習い始めたこと、そして3段目は今私たちの上に存在する目に見えな
 
いガラスの天井をやぶり、真の自由と平穏の社会を得ること。皆が3段目まで登れる
 
と信じることが、私たちに力と勇気をくれ、実現することができる」。
 
 
 
シンプルで解りやすい説明に、立ち上がる勇気をもらえた気がします。
 
「 This little light of mine, I 'm gonna let it shine 」
 
最後に全員で合唱したゴスペルソング。今でも頭の中で流れて口ずさんでいます。
 
 
 
このきっかけをくれたトニーに心から感謝です。
 
 
 
 


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