2012年9月12日水曜日

September 11th (Tuesday) my great teachers- part1-

9月に入った途端、2人して風邪を引いてしまった。しかも親方は咳と微熱、girlは

嘔気と腹痛の全く症状は違うが、どちらも性質が悪く、家で寝るのが精一杯でした。

気力が回復してきたところで、日記を再開。今回はgirlがカナダに来てから作った作

品と素敵な先生達との出会いについて振り返りたいと思います。

【 第1回 キルトとジョン 】



ジョンとの出会いは昨年12月のブログでも紹介しましたが、病院でのボランティアを

しているときに彼女と知り合い、気が合って仲良くなりました。元看護婦でもあった

ジョンの第一印象は、おおらかでしっかり者の頼れる存在。しかし、一旦どちらかが

冗談を言い出すと、口が滑らかになり、どんどん可笑しい話をして私を笑わせてくれ

るユーモアのあふれる明るい人。

そんな彼女の趣味でもあり、時には副業でもあったキルトの作品を見たとき、「私も

やってみたい」という好奇心が湧き上がりました。といっても材料費と道具が高いの

で、カツカツの生活の私には手の出せない趣味だと思い、心の中へ静かにしまって

おこうと思った時、ジョンから「キルトを教えてあげる」と申し出てきたのです。


感激でした。



材料と道具はジョンと彼女の友人から余ったものを譲っていただき、「リサイクルキル

ト」と名づけた、ジョンとの3ヶ月に渡る製作が始まりました。



私はこの寄せ集めから偶然に出来た配色が気に入っています。


ある日、私が「こんなにしてもらって申し訳ない」とジョンに伝えた時、彼女は自分の

生い立ちについて話してくれました。オンタリオの大田舎の大家族(本人談)に生ま

れたジョンは、決して裕福ではなかったが優しい家族に囲まれて育ったそう。けれ

ど、ジョンの進学につれて、経済的な困難さから、家庭内での争いや不穏が絶えな

かった。最終的にジョンは家を出ることを決意し、1人で必死に働いて、学校に通い、

看護師の資格を取った。結婚して子供をもうけた時には、「家の中はからっぽで、家

具はテーブルと椅子と小さなトランポリンしかなかった」と笑いながら振り返るジョン。

「子供のためにお金を貯めることに必死だった。贅沢なんてしたことがないし、困って

いる人を助けたくても、あげるものもなかった。でも今はたくさんの人に助けてもらっ

た恩を他の人を助けることで返すことができる」。

ジョンの話をただ静かに聞く私にジョンは、「あなたに何かしたいと思った。あなたは

ボランティアとして、病院でたくさんのシニア達に笑顔や自分の時間を与えている。

それは、お金としては返ってこないものだけど、あなたへの信頼や感謝として目には

見えないが必ずあなたの糧になるものとして返ってくる」。

ジョンのこれまでの苦労話と優しい言葉に、ポロリと涙がこぼれるgirl。



キルトを完成させる間近でジョンは、以前から興味があり、かつて彼女自身を支えて

くれたspiritual care(病院で患者へのカウンセラーを行う仕事)のコースに入門が認

められた。約40年ぶりの学生生活に戻ったジョンは、忙しいながらも充実した時間を

過ごしたそう。そして現在は、コースを修了し、かつて私たちがボランティアとして手

伝っていた病院でカウンセラーとして働いている。


以前のように一緒にキルトをする時間はなくなったが、今でもジョンと私と親方とジョ

ンの夫(アレン)とで仲良く交流が続いていることに本当に感謝です。

              <2012年6月13日 ジョンの家にて>











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